松井なつ代のやま

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伝通院

昨日のお葬式は伝通院というお寺であったのであるが、
やけに聞いたことあるなぁと思ったら、
超有名なお寺であった。
歴史は室町時代にさかのぼる浄土宗の寺である。
江戸時代には、徳川の菩提寺で寺領860石という。
一時は1000人を超える学僧を抱えた学問所でもあった。

やたらと色々な本に名前が出てくる。
永井荷風には「伝通院」という随想があるそうだが、
それは読んでない。
夏目漱石にも出てくるし、
幸田露伴もこのそばに住んでいた。
伝通院の出てくる小説や随筆の例は山のようにある。
小石川伝通院という名前で出ることが多い。
たぶん江戸、東京の住人には、
非常に重要なお寺であったのだろう。
とにかく歴史もあるでかいお寺である。
アメリカの空爆にあって、跡形もなく消失して、
現在は再建された新しい建物である。
焼けていなければ、学僧たちの寮もあったというし、
この前行った永平寺的な、さぞ立派な様子だっただろう。
初めて行ったが、
高台にあり周辺にお寺や神社が固まってある。
東京にはこういうところもあるのかと面白かった。
空襲と開発で、
東京の歴史的側面は非常に見えづらくなっている。
それに広いから、よそから来た私には、
知らないところがいっぱいある。