松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

嫌な足音

人にもらった薄手の一枚仕立てのコートを、
チビなので少し裾を短くした。
なかなか難工事だったがなんとか仕上げた。
やはり端っこのきれいな処理が難しい。
プロにはかなわない。
ま、着られるけど。

料理でもそうだけど、
まあ、別に食べられるけど、と言うのと、
美味しくてきれいに作るのとの差はかなり大きい。
今日本では熟練工を育てることもなく、
低賃金で使い捨てているけど、
そのうちに、道も橋も建物も、あらゆる物が、
ま、使えるけどと言うだけの味気ない物になってしまうだろう。
風景も何もかもが変わってしまうだろう。
使い心地や美しさは、
作る人の経験や心の込め方に実はかかっていたのに。
そういう物を大事にしないから。
嫌な未来がひたひたと近づいてくる。