松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「世界10月号」から

最後の例のカナダの事例では、
トランス・カナダ社の投資額は、
30億ドルだがその5倍の賠償請求をしている。
これは、実際に損なわれた利益に限らず、
「将来に予測される利益」に対しても訴えることができるから。
全体的に開いた口がふさがらないが、
こういう話を真顔でいう相手と、
我々は裁判しなければならない。
しかしこれが認められるなら、
環境保護などは100パーセント実現しない。
「人権」という言葉が、
6500ページの協定文の中に一回も出てこないというのが、
全てを物語っています。

TPPはもはや貿易協定ではないと、
随分前から言われているが、
アメリカでもヨーロッパでも、
貿易以外の分野の問題が大きく取り上げられ、
様々な立場の人達が声を合わせるようになっている。

ひるがえって、わが国である。
政府は、強行採決をしてでも批准したい、と…
私も何度かTPP反対の街宣などに参加したことがあるが、
チラシの受け取りの悪さは凄いものがある。
アメリカ、EUと比べると、
恥ずかしいほど反対運動は広がっていない。
露骨に迷惑だというおばさまや、お兄ちゃんを見てきた。
彼らが手に手を取って地獄に堕ちてくれるのは、
結構だが、道連れにされるのが困る。

トランプなら廃案になると、
メリンダさんははっきり言っている。
アメリカは現在TPP賛成では議員も当選できない状況だが、
逆に言うとヒラリーなら、あり得るということである。
ヒラリーの背後には明らかにこういう勢力が付いているし、
だからこそ全力でトランプ潰しをやっている。
そして見事に成功するんじゃないかと…
ウイキリークスはヒラリーに関するやばい資料を、
命がけで出しているらしいが、
ニュースになってこない。
脱税だってトランプのみが報道され、
全く同様の脱税をしているヒラリーは出てこない。
メディアの腐り自慢をしてもしょうがないが、
アメリカの報道は西側全体に配信されるから、
日本よりタチが悪い。
私は楽観的になれない。