横尾さんと自由のこと
夕刊の「この道」という連載に、横尾忠則が書いていて、
面白いので毎日読んでいる。
横尾さんは、デザイナーとしても評価され、
画家に転向した後も順風満帆であったのかと思っていたが、
意外な話がいっぱい出てきて驚いた。
デザイナー時代も、横尾には絶対賞はやるなという大御所がいたり、
画家として海外で評価されても、
決して国内では報道されなかった。
ベジャールのバレエの舞台などの仕事もしていて、
ベジャールとジョルジュ・ドンと一緒に撮った写真も載せていたが、
評判が良かったらしいが、全く知らなかった。
海外の大きな展覧会に招待作家として選ばれたのに、
日本の事務局がこれを本人に伝えず、
返事がないのに困った先方が直接連絡してくれて初めて知った話など、
びっくり呆れてしまう。
こんな話は初めて知ったという内容が多い。
国内では完全にシカト状態が非常に長かったらしい。
大江さんが文壇の大御所に意地悪された話も読んだことがある。
自分の好みに合わないのは仕方ないとしても、
立場、権力を行使して、不利益を企むのはどうなの。
芸術家を自称している人たちの頭の中は、
自由とは程遠いように思う。
自由はどんな意味かは実はよくわからない。
自由民主党とかもあるし…
ただ、この前読んだ池澤夏樹の山野井さんの解説や、
杉田俊介氏の言葉を読む限り、
私はやはり自由がいいなと思う。
無意味な生をしょぼく生き抜きたい、自由に。
最高だろ、それ以外ないじゃんと思う。