松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

これがすべてを変える」6

環境保護団体は何をしたか。もともとの話としては、環境保護という考え方は、白人の金持ちが思いついたことです。自分たちの素敵な場所を残したいという事。だいぶ前に「世界」に出ていた、フランスのフィガロの翻訳で、エーデルワイスについての記事を紹介…

中学の社会以来、

アングロサクソンの骨の髄まで染み込んだ、あの自信の源は産業革命であったのか!と、遅まきながら気がついたワシである。そしてこれを思想的に支えたのが、フランシス・ベーコンである。またしてもこのおじさんについては、お名前くらいしか存じ上げなかっ…

「これがすべてを変える」5

私が今頃知ったことを、とっくに知っていた人も多いと思うが、本からの要約で少し書いてみたい。 それまでイギリスの多くの工場は、動力を水力に依存していた。流れのあるところ、滝のような場所に、水車を設置してこれを動力にしていた。水は何しろタダなの…

産業革命!

言葉の意味を良くも知らずに、平気で使っていたりすることは、私には良くあることですが、今回あの本を読んでいて、ついにすごいことがわかったぞ。イギリスのあれ「産業革命」の意味です。笑この年になって初めて、あれがいかに革命的であったかがわかって…

「これがすべてを変える」4

CO2を作り出す化石燃料をなぜ使い続けるかというと、化石燃料企業が掘り出し続けているからである。 それも今や従来のやり方で掘れる場所はもうなくて、深い岩盤の中に入っている天然ガスを取り出すフラッキングなど、環境負荷のひじょうに高いものに移って…

「これがすべてを変える」3

やはりこの手の本は、ぐんぐん読み進むことができない。非常に興味深い内容だし、文章は難解ではないし、訳も適切である。ただ、やはり辟易するというかげんなりする。 人間の欲望の強さ、自分勝手、恐ろしいほどの、他者への冷たさ。できることはいっぱいあ…

「これがすべてを変える」2

著者のナオミ・クラインは、精力的に大作を書き続けているが、ショック・ドクトリンの見返しに出ていた写真を見ると、爽やかな綺麗なお姉さんという感じである。非常に若い。今回の本の執筆中の時点では、小さな子どもさんがいて、一緒に絵本を読むシーンが…

「これがすべてを変える」

ぞっとする内容の本だが、その装丁も負けてはいない。ショックドクトリンもひどかったが、輪をかけてひどいデザインである。この斜体どうよ。てかてか光っているし。岩波はもう少しデザインについて考えてもいいと思う。ま、カバーは剥ぎ取ったけど。 気候変…

スペインの短い夏さわり

日本中で大手企業だけが、独占的に大儲けするという案件がぞろぞろ出てきています。政権に食い込んだ私的諮問委員会などの、トップグループの会議が、自分たちだけのためにお手盛りスペシャルサービスをする。そのきっかけとして、特区やオリンピックがや地…

「昆虫はすごい」

丸山先生の名著「昆虫はすごい」にかかった。これは素人が昆虫に興味を持つきっかけになるような、優れた入門書で、全体的なことから、あっと驚く珍しい生態までバランスよく入っていて、実に面白い。 やるき氏が好きなキノコ栽培業を営む蟻の事が、これには…

「昆虫こわい」

私はさすがに小松さんのファンだけあって、小松さんの先生にあたる丸山宗利の本にかかった。将を射んとすれば、というあれだな。別に射んとしてないけど。笑 「昆虫はすごい」は知っていたけど(まだ読んでないけど、)すごく売れた本で、2015年度新書大賞!11…

「世界9月号」

また次の世界を読んでいる。韓国の文大統領は頑張っている。日本はアメリカに何一つ口答えせず、言われたことをハイハイとやっているだけなので、外交と言っても頭を使う必要が無い。世に言う思考停止というやつである。アメリカのような力任せの国の、言い…

「アリの巣の生きもの図鑑」

先日来若い生物学者の本を、三冊続けて読んだのだが、もうダントツにわたしがおすすめするのは、小松貴著の「裏山の奇人」です。表紙のグラフィックが目を引いたので、「バッタを倒しにアフリカへ」のほうが、売れたと思うけど。(平積みになってましたからね…

評価

自分の古い本棚から古い本を出してきた。花田清輝の「日本のルネッサンス人」これは彼の最後の著作らしい。庭の本に出てきた人がまた出てきたりして、そこがタイミング的に面白かった。この人、博覧強記で、やけにマイナー臭い古い書物を、うんと読んでいて…

「京都の庭と風土」続き

お庭の本が面白くて腰が抜けた。こう言う事だったかと、今更いろんな事が合点がいった。広い敷地の庭から、禅宗が入ってくるともに、抽象的なミニマムな庭ができる。禅宗は日本の文化に非常に大きな影響を与えたんだねぇ。禅宗が持ち込んだのはあと、お茶の…

「京都の庭と風土」

じいさんの書棚から幾つか抜いてきた本があって、一冊はレイチェル・カーソンの「海辺」。これ「沈黙の春」の人で、結構面白そうなんだけど、どうしても訳文が気に入らない。(訳者の献本なんですけど…)もう一つは「京都の庭と風土」という、かなり古臭い外見…

これも世界から

フィリピンのミンダナオ島で、ISが暴れまわって、ドゥテルテ大統領を揺さぶっている。彼がモスクワにプーチンに会いに行った日に、まずは騒乱が始まった。 フィリピンのIS勢力は入念に準備され、膨大なアメリカ製武器で武装した、各国から集まった勢力である…

葉巻、どや、

葉巻は娘がキューバに旅行した時のお土産だから、少し前の写真であるが、間違いなく「コイーバ社の葉巻を手放さない私」の、自撮り写真です。バレンボイムの向こうを張って、アップしてみました。笑

世界から国家戦略特区について

今月号はなんか中身が詰まっとる。「国家戦略特区の実相とは」という座談会が優れている。郭洋春、那須りえ、内田聖子の三人は、TPP問題でも常に重要な発言をしてきた人たちで、私的にはおなじみかつ信頼できるメンバーです。那須さんは大田区の区議ですが非…

バレンボイム2

財団の支援のもと、パレスチナのヨルダン川西岸地区に、音楽学校と幼稚園ができる。バレンボイムは度々パレスチナを訪れ、音楽によるメッセージを発信し続けた。(バレンボイムはイスラエルのユダヤ人である。くどい?)また昨年は画期的な年になった。ドイツ…

世界8月号から

もう次の世界がでていて追いまくられる。今月も面白い話、暗い話、絶望的な話と、盛りだくさん。比較的希望の持てる話から紹介してみる。イギリスのお話。ブレイディみかこさんの記事「イギリス総選挙で見せた左派の底力 進歩的などぶ板政治」より。 ブレグ…

是秀おまけ

戦中戦後の是秀についてのくだりが、本の終わりの方に出てくる。仕事がなくなり軍刀の制作に励んだ職人たちもいたが、是秀は戦争翼賛的なことは一切せず、淡々と小刀など作りながら過ごした。玉音放送の日に、土田父がお宅によると、「やっと終わりましたね…

「職人の近代」おしまい

この本のタイトルは、「職人の近代」というわけですが、「職人」と「近代」は、はなから衝突するものです。手仕事の時代の後に来る、分業化、機械化、大量生産の時代を近代というのだから、当たり前という話です。これは明治以降の急速な近代化の中で、職人…

「職人の近代」6

是秀の作る道具は最高級の品質であり、最高の技量を持つ職人だけが使いこなすことができる。そういう使い手である大工から、軽蔑されかねない装飾を、なぜやるか。彫刻刀などの道具を通じて知り合った、芸術家の影響を指摘されている。例えば朝倉文夫。朝倉…

「職人の近代」5

メキメキ頭角を現して、是秀はちょっと別格と言う程の名工になって行く。この本にはいろんな面白い人が出てくるが、やはり断トツでこの是秀自身が面白い。優秀なストイックな職人でありながら、非常に素直な自由な心を持っているというのか、時に非常識、型…

「職人の近代」4

この本を読んで驚いた事の一つは鉄の話です。日本刀の実物を、美術館や博物館で見た事のある人は多いと思うが、近くで見るとギラギラ綺麗で、切れそうって思うし、意外に長く、ミネのがわは分厚くて、重そうだなぁと感じます。私の婆さんは短刀を持っていま…

「職人の近代」3

この本には職人と芸術家、実用品とアート、と言うような区別、違いに関わる話がたくさん出てくる。私も今までこういう事を様々に考えてきただけに、非常に興味深い。 芸術品とは何か。(これは、私の考えだけどね。)誰かの作った表現物が、見るものに対して美…

「職人の近代」2

道具というものは、何かの用を担って使われるものである。だから人間の作るものは、ある意味全て道具と言えなくもない。ただ道具が使われる仕事の種類は、多様であり、それによって道具の性格も大きく変わるだろう。 大工道具の人生がシビアなのは、次にこれ…

「博物誌」

ルナールの「博物誌」を読んでいる。訳者は岸田國士である。ルナールというのはあの「にんじん」の作者である。最近はあまり有名じゃないのかもしれないが、にんじんはメロンが嫌いだろ?という、恐ろしい台詞は忘れられない。 この博物誌は身近な動物一つづ…

「クラバート」

親切なご婦人にお借りした、「クラバート」を読了。これは大変面白かった。著者のプロいスラーは「大どろぼうフォッツェンプロッツ」を書いた人である。クラバートは昔話を基にした長編の物語。 東ドイツとポーランドの接するあたりに、ラウジッツ地方という…