松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「マツタケ」

マツタケ」は読み終えたんだけど、

紹介できるほど消化出来ていない。
ただものすごく画期的な本だと思うので、
そこだけ簡単な感想を書いてみる。
この本を一言でなんの本ということはできない。
わたしが本屋なら、どこの棚に並べるかで、
困ってしまうと思う。
菌類と松の共生、林業の歴史、商品の流通や資本主義のこと、世界のさまざまな土地で人はどのように森やきのこやお金と関わっているか、環境問題、アメリカにおける移民の暮らしと彼らが抱える戦争の記憶、(アメリカのマツタケは主にアジアからの移民が採っている)、こんな風にどれが主というふうでなくマツタケに絡む全ての要素が、
寄せ集められている。
もちろん日本の話もたくさん出てくる。
日本の商社のエグい東南アジアの木材奪取方法なども詳しく。
そして、それはわざとなのね。
この本は1人で書いているが、
元になる調査、フィールドワークは、
何人ものグループで行われている。
近年の学問の専門分化して狭い領域に限った、
研究の仕方に対する批判であり、
著者の考え方である。
そしてこの世界もそういう風に出来ているんだよという話も。
私がいつも書いてるマイクロバイオームの事で、またかと思われるかもだけど、
この地球上の生き物はみんな複雑に絡み合って、実のところどこまでが種かは判然としない。今までの分類学の方法は時代遅れ!と言う、
びっくりするような話も出てくる。
私が頭が悪いせいも勿論あるけど、
絡み合ったものをそのまま受け取ると言う思考法に慣れてないので、難しいと言うのもある。
とにかく安易に単純化してわかった気になると言うことへの批判ということかな。
当然ながらうまく書けなかったけど、
仕方ない。
でも、面白かったし、内容が濃いし、
刺激的な本だった。

負けない、、

現政権が、中村医師の死を、
彼の考えとは正反対の方に利用しようとしていて、
怒りを通り越して、言葉さえ失う。
ペシャワール会に送金してきた。
私も負けないぞ、と気力を振り絞って。

私とペシャワール会の出会いはかなり古い。
子どもたちの通っていた幼稚園を通して知った。
いろいろなことを今思い出している。

治安

治安が悪いとは武器を持ったバカが、
うろつき回ってコントロールできない状態をいう。
中村さんの活動は現地では高く評価されていたし、
式典に大臣がくるくらいに公式にも認められていた。
アフガニスタンにとって国宝級の人間であった。
彼を撃つものはバカとしか思えない。
日本は飛道具こそ少ないが、
性暴力をはじめあらゆる暴力が蔓延し、
バカが跋扈している状態。
宝の価値がわからない人でいっぱい。
最低に治安が悪いと言える。

涙、涙、涙、

どうしてこんな酷いことばかり起きるのか。
ずっと私の尊敬する人のトップに君臨していた、
あの中村哲医師が、、
悲しくて絶望的な気持ちに。
ペシャワール会の会見で、福元さんが、
見るに堪えない悲しみの表情で、
それでもペシャワール会は活動を続けると、
それが中村の意思と言っているのを読んで、
明日、寄付してこうと思う。

アフガンの心ある人たちも、
どんなにか悲しんでいるだろう。
アフガニスタンが悪いんじゃない。
中村さんは9条が自分たちを守っていたと、
集団的自衛権の時も強く反対していた。
日本のあの人が犯人だ。

今朝のこんちさん

今日は天気がいいので、
今まで運良く大きな失敗はしなかったが、
今回は大きいし形も複雑なので、
とんでもない失敗をするかもしれません。
新しいあいほんで背景をぼかして撮ってみました。

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