松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

若紫発見!

定家の写した「若紫」が出てきたそうだね。
定家はえらい勢いで書写していたらしいから。
しかし偶然にもついこの間、内田樹先生が、
源氏物語光源氏に感情移入できないから、
読むのがしんどいと書いていた。
私は家にあった谷崎源氏を大昔読んだだけだけど、
その時もちょうどそういう感じだった。
美しい口絵が入った絹布装丁の大変綺麗な本やったが。
私の母は死ぬ前までずっと源氏を読む会に行っていて、
長らくあれを読み続けていたが、
どこが面白いの?と軽く聞いたことはあったけど、
もっとちゃんと聞いておけば良かった。
あれは光源氏が主人公の物語として、
読むべきではないのかもしれない。
なんかようわからんが。
どっちにしろやはり原文で読まんと、
あの本の価値はわからんのだろうな。
明月記を読むを読んで以来、
私の定家株はぐっと上がって、
あいつは信頼できるやつだと思う。
彼が必死に写してたんだから、
やはり源氏物語はすごいものなんだろう。笑

現在の兎(犬ではない方)

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まだまだ全体に太めですが、
全容が見えてきました。
必要な部分を落としてしまうのが一番怖いので、
不安なところは大きめに残すので、
どうしてもでぶ気味になってしまう。
人参とかでかくて兎にめり込んでるし。笑
足の間の部分は最初から不安があったのですが、
案の定うまく彫れないしね。
今回は顔のところに超硬い木目の密な部分がきていて、
そこも時間がかかりそうです。
でも今回は自分に出来ること出来ないことが、
だいぶわかってきたので、
茫然自失してる時間が少ない分速いです。
ま、朝から晩まで彫って、手痛いけど。

たった数十年のこと。

おととい久しぶりにミートソースを作った。
トマトの水煮缶詰を使ったが、
生協の高いやつ。
昔はイタリア製の100円くらいの缶詰を買っていたが、
あれがどういう風に作られているかを知ってからは、
買えない。
イタリアで普通の人の目に入らないような場所に、
いわゆるタコ部屋のような家があり、
ほぼ完全に自由のない奴隷のような状態で、
働く人たちが作っている。
主にアフリカ系の労働者。
あの缶詰が安さは人権を無視した人件費削減でできている。
私たちはお金が厳しいと安いものしか買えない。
でもそうする事で世界中にこういう労働者を作り出してしまう。
そういう企業を儲けさせてしまう。
どうしても最低賃金を2000円くらいにして、
消費税はなしにして、
安くないトマ缶を買わなければダメだ。
私の子どもの頃は、
日本は有機肥料を使った農業をしていたし、
自給率は高くみんな国産品を食べていた。
今のように遺伝子組み換えだラウンドアップだと、
抗生物質漬けの肉や過密飼いのとりなどは、
ほんのこの数十年のことなのである。
有機栽培のものは高い、ではなく、
あれが普通の正しい価格であると言うこと、
そしてみんながそれを食べられる収入でなければ、
健康な未来はない。

今日は秋晴れ、でも暗い

あまりにも嫌な気分で慌ててしまって、
保存してないのですが、
政府の子どもの虐待に関する文書で、
原因の第1番めに書かれていた、
経済的に不安定な家庭、という文言が、
削除されていたと。
これ自体は誰もが認めている事実ですが、
このタイミングでこれを外すと言うことに、
底知れない恐ろしさを感じました。

これからは家庭内の子どもの虐待や、
心中や自殺、DVや、万引き、
そういう事が必ず増える。
テレビで吊るし上げにした後、
自己責任と書かれた真っ暗な大穴に、
ぽいと投げ入れられて、
忘れ去られるというパターンでしょう。
自殺に関してはニュースにもならないだろう。
そんなことわかりきっていたのに。

指が痛いっす

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これ、もはや国民の生活を犠牲にした国家レベルの壮大なギャグなんじゃないかと思えてきた・・・
sankei.com/life/news/1909…
森永康平さんついと

資産に当たるって!?笑
駄菓子屋のおばちゃんはこれに対応できるのか?
フードコートみたいなところはガラガラみたいね。
高速のインターチェンなんかはどうなんだろうか。
立って食べられる焼きそばやたこ焼きを買うのかな。

私の虚無感をいよいよ掻立てる、
ガソリンが投下され続けておるね。
したがって私は指を痛くして彫っている。

想像力の獲得

人は日常的にいろんなことを想像しながら、
生きていくわけであるが、
実はこの想像力というのは結構苦労して、
手に入れるしかないものである。
目の前にないものをどれくらい詳しく、
頭の中で再現できるか。
絵を描いているときは、色が問題になる。
パソコンなら実際当てはめてみて、
あーでもないこーでもないと出来るが、
普段私が描いている一発がきの原画では、
修正という事もほとんど出来ない。
油なんかは塗りこめることができるけど。
ここはどんな緑がいいかというような時に、
青め、黄色め、など微妙な色合いを頭で見て、
塗ったところを想像する。
彫刻では立体的な形の想像力が必要なのだが、
これが私にはてんで難しい。
3作めはこれでも今までの中では一番複雑な形なので、
うまく思い描けない。
特に左手の人参とか…
もう当てずっぽうでやっているのである。
木彫などの彫り残すタイプのプロは驚くほど複雑な形も、
ちゃんと見えているんだと思う。
すごいもんであるね。